はぐくむブログ

自分にやさしくするってどんなこと?をつぶやいています。Somatic Experiencing®を中心に身体の内側からの安心をはぐくみます。

脱中心化した視点

 今日もはぐくむブログをご訪問いただきましてありがとうございます😊
さっき、ひょんなことからとても感銘を受けた本の著者さんとお話をさせてもらう機会がありまして、ガラにもなくとても緊張しました。 コロナの影響でやりとりがすべてZOOMとメールになってしまい、直接お会いできないのが無念なのですが、直接お話できたことを思い返してニヤニヤしていますw

 さて、突然話は変わります。「脱中心化」という言葉を聞いたことはありますか?
この脱中心化ということば、児童の発達心理に関してピアジェが提唱した考え方です。

 私たちは4~5歳までは、「自分の視点からみた認識を他人も持っていると思う」傾向があります。小さな子は、自分の視点や認識と他人の視点や認識が違うということをまだ理解できないんです。幼稚園児くらいの子と話していると、「あのね、〇〇ちゃんがね・・・。」と突然話しはじめらて、〇〇ちゃんて誰?となったような経験ありませんか?この状態を自己中心性、と呼びます。

 この自己中心性を脱して、他者は他者の視点や認識を持っているということを理解していくことを脱中心化、といいます。成長していくと、「あのね、幼稚園のお友達で〇〇ちゃんていう子がいてね・・・。」というように話せる状態になるわけです。

 と、ここまでが前置きです。

 今日書きたいのは「脱中心化した視点」のお話です。

 脱中心化した視点を持つってどういうことかというと、「思考や感情と距離をとり,それらを心の中を通り過ぎていく出来事としてとらえること」です。自分の思考や感情・身体感覚を,一歩引いた視点から観察する態度です。これは、マインドフルネスでは「メタ認知的な視点」というような表現をされることもあります。

 私たちは何か悩んだり、問題を見つけたりするとそれについてぐるぐると考えて、思考や感情と自分との距離をとれなくなってしまいがちです。

 そんな時には、「ああ、私はイライラしてるんだな。」というように、一歩引いた視点から観察する。または、ミーティングをしていて議論が膠着している時には、「ああ私はわからんちんのコイツをどうにか説得したいと思っているんだな。」というように観察してみる。

 これが、「脱中心化した視点」を持つということです。

 ここで気をつけてもらいたいのが、「ああ、私はイライラしているんだな。」の後に「またこんなことでイライラしてなんてだめなんだろう。」と自分を批判したり、「私をイライラさせた相手をどうやったら変えることができるんだろうか。」と問題解決の方法を考えたりしないようにしてほしいんです。これをやってしまうと、また思考や感情の渦の中に逆戻りしてしまうのでw。

 「脱中心化した視点」を持つと、思ってもいなかったような解決策が見つかったり、ものすごく深刻に感じていたことが実はそこまで深刻ではないことに気づいたり、と渦からでる糸口を見つけやすくなります。

 「脱中心化した視点」、意識してみてくださいね。

 

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