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「大丈夫です。」
体調を尋ねられた時、
忙しさを尋ねられた時、
「大丈夫です。」
と、つい言ってしまっていませんか?
でも、その「大丈夫」は、本当にあなたの本音でしょうか。
「大丈夫」は嘘ではない
ここで誤解してほしくないのは、「大丈夫」と言う人が嘘をついているわけではない、ということです。
むしろ、その人にとっては本当に「大丈夫」なのです。
もっと正確に言えば、
「これくらいなら頑張れる。」
「まだ我慢できる。」
「人に迷惑をかけるほどではない。」
そんな感覚なのかもしれません。
長い間こうやって生きてきた人ほど、つらさの基準が少しずつ上がっていきます。
周りの人なら「それは大変だね」と感じることでも、
本人は「これくらい普通」と思ってしまうのです。
身体は、もっと前から気づいている
一方で、身体は案外正直です。
肩がこる。
眠れない。
胃が痛い。
食べ過ぎてしまう。
何もやる気が起きない。
涙が出る。
イライラする。
休日になると動けなくなる。
気づくとため息ばかりついている。
こうした反応は、身体からの「もう十分頑張っていますよ」というサインなのかもしれません。
ポリヴェーガル理論やSomatic Experiencing®では、私たちの神経系は「安全に生き延びること」を最優先に働くと考えます。
そのため、危険やストレスが長く続くと、「つらい」と感じることよりも、まず**「なんとか今日も乗り切る」**ことが優先されます。
だから、「大丈夫」と言いながら身体が悲鳴を上げていることは、決して珍しいことではありません。
私たちは頭では気づいていなくても、身体や違和感のほうが先に「もう限界に近いよ」と教えてくれていることがあります。
「大丈夫」は、自分を守るために身につけた反応でもあるのです。
「助けて」が言えない理由
「助けて」が言えない人は少なくありません。
・こんなことで相談していいのかな。
・もっと大変な人がいる。
・迷惑をかけたくない。
・自分で何とかしなければ。
こうした思いは、とても自然なものです。
でも、その背景には、
これまでの人生で、
「弱音を吐けなかった経験」
「頼っても助けてもらえなかった経験」
「頑張ることで認められてきた経験」
が積み重なっていることもあります。
だから「助けて」が言えないのは、
弱いからではなく、
そうするしかなかった歴史なのかもしれません。
カウンセリングでよくあること
初回のカウンセリングでは、
思いっきりつらさを話してくださる方もいれば、
「しんどいんですけど、でもまあ大丈夫なんですけどね。」
と控えめに話してくださる方もいます。
でも、身体を落ち着けるワークをしたり、ゆっくりお話を聞いていくと、
「そういえば最近ずっと眠れていません。」
「実は毎朝つらいんです。」
「こんなこと誰にも話したことがなくて。」
そんな言葉が少しずつ出てくることがあります。
話すことで初めて、
「私は思っていたより頑張っていたんだ。」
と気づくことも少なくありません。
そして、その瞬間、張りつめていた表情が少しやわらいだり、ほっと息をついたりする方もいらっしゃいます。
身体は、ずっと前から気づいていたことに、心が少しずつ追いついてくる。
そんな時間をご一緒することも、カウンセリングの大切な役割なのだと感じています。
「大丈夫じゃなくても大丈夫」
カウンセリングは、
「限界になった人」だけが来る場所ではありません。
「これくらいで相談していいのかな。」
という段階で来ていただいて大丈夫です。
むしろ、そのくらいのタイミングのほうが、自分の感覚を取り戻しやすいこともあります。
「大丈夫」という言葉の奥にある気持ちを、急いで変える必要はありません。
でも、
もしその言葉を何度も口にしていることに気づいたら、
少しだけ立ち止まって、
身体や心に問いかけてみてください。
「本当に大丈夫?」
その問いに、すぐ答えが出なくても構いません。
ゆっくり耳を澄ませていく時間も、自分を大切にする一歩なのだと思います。
私たちは、「大丈夫」と言い続けることで、自分を守ってきたのかもしれません。
だから、「大丈夫」と言ってしまう自分を責める必要はありません。
その言葉は、これまで精一杯生きてきた証でもあるからです。
でも、これからは一人で頑張り続けなくてもいい。
「大丈夫」の奥にある小さな声にも、少しずつ耳を傾けられるようになること。
それもまた、自分をはぐくむということなのだと思います。
そして、その小さな声を、一人で抱え続ける必要もありません。
誰かと一緒に、身体の声や心の声に耳を傾けていく時間。
それが、カウンセリングという場所なのかもしれません。
★オンラインと対面(東京)で心理カウンセリングを提供しています★
SE (Somatic Experiencing®、米国のPeter Levine博士が開発した身体と神経系の統合をベースにした安全で自然なトラウマ療法)という手法をベースに、『セルフコンパッションを高めて自己肯定感や幸福度を高めるセッション』を提供しています。
対面(新宿、阿佐ヶ谷)、オンラインどちらもご利用いただけます。