はぐくむブログ

自分にやさしくするってどんなこと?をつぶやいています。Somatic Experiencing®を中心に身体の内側からの安心をはぐくみます。

トラウマの3つのループ(その1)

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 最近、トラウマの3つのループの話を聞きました。私たちの脳と身体で「トラウマ」と呼ばれるものがどんなメカニズムで影響を及ぼすのかについての仮説です。

 今回は3つのループの1つめのループの覚書です。
 ここで理解してもらいたいのは、「自分は人間として失敗な存在だ」「自分は愛されない存在だ」という気持ちが強い方は、脳と身体の反応の結果としてそのつらい認知が生まれている、ということです。

 

ループ1 :身体の気づき ~PAG(水道周囲灰白質)-自律神経のループ~

脅威となる出来事に偏桃体(amygdala)が反応する
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偏桃体が水道周囲灰白質(PAG)に「脅威があるよ!よくないことが起こってるよ!」と伝える
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水道周囲灰白質が、terror,grief,panick,rage,pain,shame,disgustなどの感情をうみだす。
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ここで上丘(superior colliculus)が登場。
上丘は脅威に対して向かっていくのか、離れようとするのかを決める役割。
トラウマシチュエーションでは上丘は「離れよう!」という信号をだす。
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「PAGによる集中的で強烈な感情体験」と「上丘による「離れよう!」」
が同時に瞬間的に起こると、自律神経系が防衛反応を行動に移す準備を始める
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身体が防衛反応を行動に移す準備をはじめたという情報は辺縁系を通じて大脳基底核(basal ganglia)にフィードバックされる
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大脳基底核は闘ったり、逃げたり、凍り付いたり、隠れたり、避けたり、崩れ落ちたりといったいわゆる闘争逃走反応と凍り付きを引き起こす。
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すると、島(Insula)や前帯状皮質(Anterior cingulate cortex)が「あ、自分は今逃げようとしているんだ」と自分の状態を把握する。
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「自分は逃げている」という自分の状態を把握したという情報は、前頭葉前頭前野腹内側部(ventral medial prefrontal cortex : vmPFC)に伝わる。
このvmPFCは思考、認知の機能を果たす部分。
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「自分は逃げている」という情報を受け取ったvmPFCは、
「自分は死にそうだ」「自分は存在していない」「自分は人間として失敗作だ」「自分は愛されない存在だ」「自分はもはや人間ではない」
という認知を生み出す。
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vmPFCが生み出すこれらの認知が「脅威」となる。そして、脅威のループがターボがかかってぐるぐるとまわり、強化されていく。

トラウマの3つのループ(その2) - はぐくむブログ

トラウマの3つのループ(その3) - はぐくむブログ

 

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