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年末に片田珠美先生の「子どもを攻撃せずにはいられない親」を読みました。
著者の片田先生ご自身も親の攻撃を受けてこられたとのことで、毒親を持った子どものつらさを深く理解した数々の考察に、ついひきこまれて一気読みしてしまいました。
毒親の面倒なところは「我欲と愛情が入り混じって」いて、「自分自身のどす黒い欲望」には目を向けようとせず、愛情から子どもを支配しようとしてくるところ、との指摘はその通りだと思います。自分自身の弱さや未熟な部分に気づこうとせず、愛情があるから子どもをコントロールしているんだと思い込み、子どもに罪悪感や恥を感じさせるのが毒親の面倒な部分ですよね。
この本の中で、片田先生は毒親の支配欲求の根底には「利得、自己愛、攻撃者との同一視」の3つがあるのではないかと指摘していらっしゃいます。
攻撃者との同一視、とは、「自分の胸中に不安や恐怖、怒りや無力感などをかき立てた人物の攻撃を模倣して、屈辱的な体験を乗り越えようとする防衛メカニズム」で、先輩からしごきを受けた人が後輩に同じことを繰り返したり、親から虐待を受けた人があんな親にはなりたくないと思っていながら、我が子に虐待を加えてしまうようなことをさすのだそうです。
攻撃者との同一視が起こっているとすれば、毒親もその親から攻撃を受けていたということなので同情するところもあります。でも、だからといって毒親をゆるす必要はないと片田先生は指摘しています。
ゆるさなければいけないから、と無理やり許したとしてもそれは自分をだましていることであり、自分の中の感情を抑圧してしまうことになり、感情の抑圧はうつや、ため込んだ怒りを他にぶつけてしまうような悪影響がある、と片田先生はおっしゃっています。
無理に許さなくていい、自分自身が幸福になることこそ毒親に対する最大の復讐、というのがこの本での毒親育ちへの処方箋、とされています。
毒親から受けた痛みや苦しみに気づき、そして自分の中にもある我欲のようなドロドロしたものにも目をむけ、それらをやわらげるためには何ができるかを考えてアクションを起こす、そして幸せになっていく、やっぱりセルフコンパッションが大事だなあと思います。
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